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2019.7.15

ライフステージごとの支援のポイント〜児童期(小学校)〜

<ライフステージで異なる支援のポイント>

自閉症スペクトラム障害がもたらす困難は、子供から大人まで問題の現れ方は様々でも、大きな三つの特徴によって引き起こされるものです。こちらでは、それぞれのライフステージにおいて、自閉症スペクトラム障害と向き合うためのポイントをご紹介していきたいと思います。

本人や保護者を取り巻く環境がどのように変わり、それぞれにどのような選択肢があるのか、親御さんや保護者などの周囲の人たちはどのように関わっていけばいいのかを、ライフステージごとに細かく見ていきましょう。

 

<児童期(小学校)>

小学校での生活は、新たに学習が始まり、集団行動も多くなります。子供同士の関係性もより複雑なものになります。ですから、以前に比べて子供の負担は大きくなりやすいものです。新しい環境にうまく馴染むことができず、不安を抱える子供も多くなります。

家族や保護者の方にも同じことが言えます。子供が自閉症スペクトラム障害を抱えている場合、「学校の授業に付いていけるのか」「集団行動で自分勝手な行動をとったりしないか」「この学校で本当によかったのか」など、学校生活に対する不安が増えていくでしょう。

児童期においても、不安を感じたら、まずは相談してみることが大切です。乳幼児期から支援してくれた方々との繋がりを大切にしながら、小学校の先生方や療育施設のスタッフなどに相談してみるといいでしょう。

 

●学習における困難

自閉症スペクトラム障害の子供は、コミュニケーションに困難を抱えています。授業の内容を理解したり、分からなかったところを先生に聞いたりすることが思うようにできない場合があります。

二つのことを同時に行うことが苦手なため、先生の話を聞きながらノートをとるという作業ができない子供もいます。感覚過敏などの問題がある子供は、授業にうまく集中できないこともあります。

上記のように、自閉症スペクトラム障害に伴う難しさから、学習内容自体を理解できない子供もいれば、学習するための態勢が整っておらず、結果的に授業に付いていけなくなるという子供もいます。場合によっては、個別に指導してもらう必要があるのかどうか、担任の先生や療育スタッフに相談してみましょう。

 

●社会性の困難

自閉症スペクトラム障害を抱えた子供はコミュニケーションが苦手で、他人の気持ちや場の雰囲気を読むことが難しくなります。小学校では集団行動をとらなければならなくなる場面も増えてくるので、集団のなかで生きづらさを感じる子供も多くなります。

友達同士の会話にうまく入れなかったりする場合も出てきます。そのため、周囲から誤解を受けたり、冷たく非難されたりして、からかいやいじめの対象になってしまう可能性もあります。

障害による特性を周囲の幼い子供たちに理解させるのは非常に難しいことです。配慮を求めることができたとしても、場合によっては子供の生きづらさが増すだけになる危険もあります。

家族や保護者の方は、悩んでいることを示すサインが見られないか注意深く観察してあげ、もし問題が起こってしまった場合でも、早期に対応してあげることが大切です。

 

●休み時間の過ごし方

授業を受けているあいだは問題がなくても、休み時間になると何をしていいのかがわからずに、不安を感じる子供もいます。休み時間になったらなにをすればいいのかを、事前に家庭で確認しておくと、子供たちの混乱を軽減することができます。担任の先生に相談し、休み時間になったら具体的にやることを指示してもらうのもいいでしょう。

 

<家庭での子供との関わり方>

児童期における子供との関わり方について、簡単にポイントを紹介します。

小学校という新しい環境になり、子供が不安に思うことも増えてきます。学習や集団行動といった変化に対する子供の状況をきちんと理解してあげることが大切です。

 

●学習のフォロー

家庭における学習は得意科目を中心に行い、勉強の時間が「楽しい」ものだと感じられるようにしてあげるといいでしょう。できたら「褒めて」あげることも忘れずに。宿題の量が多すぎるという場合には、先生に相談してみましょう。

自閉症スペクトラム障害を抱えた子供は、事前にやることがわかっていないと不安になる場合もあります。宿題は毎日同じ時間に行うことを習慣化するといいでしょう。

 

●トラブルのフォロー

小学校に入ると行動範囲や交友関係が広がることで、学校の内外を問わず、様々なトラブルが起きる可能性も増えてきます。子供がなにかトラブルを起こしてしまった場合には、状況を本人や周囲からきちんと確認しましょう。そのうえで、子供に具体的な対応方法を教えてあげることが大切です。

 

●子供の「得意」を見つけてあげる

将来の生活のためにも、早いうちに得意なことや才能を見つけてあげることはとても大切です。理数系に強い子供もいれば、芸術に秀でた子供もいます。子供の視野を広げる意味でも、習い事を検討してみるのもいいと思います。

集団で行うものよりは、音楽や美術など子供が自分のペースで行えるもののほうが好ましいでしょう。ただ、無理強いするようなことは避けてください。あくまでも、子供が自ら進んで、楽しみながらできるものを学ばせてあげてください。

 

●「困ったときは相談する」という意識を育てる

子供とのコミュニケーションを積極的にとるようにし、子供が抱える問題に早期に気付いてあげることが大切です。子供たちのなかには、問題を自分だけで抱え込んでしまう子供もいますし、そもそも相談するというアクションを想定することができない場合もあります。

家庭できちんと子供の悩みに対応してあげることで、「困ったときは助けを求める」「相談したことで状況がよくなる」といった意識を育ててあげることは、子供の今後の人生においてとても重要なことになります。

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