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2019.7.24

ライフステージごとの支援のポイント〜青年期(18歳以降)〜

<ライフステージで異なる支援のポイント>

自閉症スペクトラム障害がもたらす困難は、子供から大人まで問題の現れ方は様々でも、大きな三つの特徴によって引き起こされるものです。こちらでは、それぞれのライフステージにおいて、自閉症スペクトラム障害と向き合うためのポイントをご紹介していきたいと思います。

本人や保護者を取り巻く環境がどのように変わり、それぞれにどのような選択肢があるのか、親御さんや保護者などの周囲の人たちはどのように関わっていけばいいのかを、ライフステージごとに細かく見ていきましょう。

 

<青年期(18歳以降)>

高校を卒業した後の進路は様々です。大学や専門学校に進学するのか、それとも就職して社会人としての一歩を踏み出すのか。難しい選択になりますが、ここでも子供の意思を尊重してあげることが重要です。

また、子供が自立した生活を送れるようにしておくことも大切になります。自分のことは自分で判断できるようにしておく、本人のことを理解し支えてくれる支援者を見つけておく、家庭以外でも自分の居場所を見つけておくなど、家庭を離れても本人が生活していくことができる基盤作りサポートすることが必要です。

 

●進学や就職に関する相談窓口

育児や発達に関する相談窓口は18歳未満が対象になっていることがほとんどです。それ以降は、大人を対象とした窓口に相談することになります。

また、これまでは家族や保護者の方が同伴で相談を受けることが多いかと思いますが、18歳以降は子供が一人で相談に行く機会が増えてきます。

 

◆大学での相談窓口
・障害学生支援室、学生支援センター、キャリアセンターなど
発達障害に関する専門の相談窓口ではありませんが、生活や学習、就職に関しての相談を受け付けてくれます。

◆地域の相談窓口
・発達障害者支援センター
発達障害のある方々を長期的に支援することを目的とした専門機関です。各都道府県に設置されており、進学や就労に関しても相談に応じてくれます。

◆NPO法人、若者サポートステーションなど

◆就職に関する地域の相談窓口
・福祉事務所
・ハローワーク(公共職業安定所)
・地域障害社職業センター

※就労支援の詳細に関しては「就労支援」の項を参照

 

●進学の際に気を付けるポイント

高校までとは学習の仕方が大きく変わります。自分で科目を選択して単位を取得していかなければなりませんし、時間割も本人次第ということが多くなります。

自由が大きくなる代わりに、本人が自分で判断し、決めていかなければならないことも増えるため、自分の管理能力がいっそう求められます。本人の意思を尊重しながら、分からないことがあって困っている場合には相談に応じてあげることが大切です。

 

●就職の際に気を付けるポイント

進学を選びの際にも子供の意思を尊重してあげることは大切ですが、就職の際にはそれがより重要になってきます。苦手なことが業務の中心になっていたりすると、本人に大きな負担がかかります。子供が自分に合っていると感じられる職場を選べるよう、家族や保護者の方は適宜アドバイスをしてあげることが重要になります。

 

●会社と学校の違いを理解する

学校と会社では、要求されるものが大きく異なってきます。また、学校ではある程度の自由が認められますが、職場では仕事に対する責任感が求められます。就職先で求められるものがどんなものなのか、本人の得意なことや能力に即しているかどうかを慎重に検討しましょう。

 

●合わない仕事は大きなストレスになる

会社の業務が本人の苦手とすることだったりすると心身に負担がかかることはもちろん、会社の要求に頑張って応えようと無理をしてしまう場合もあります。試行錯誤しながら業務を覚えていくことや会社に馴染んでいくことは大切ですが、自閉症スペクトラム障害の特性から周囲との関係がうまくいかないと、本人にとって職場が生きづらい環境になってしまうこともあります。

得意ではない仕事だと失敗が続いてしまうこともあるでしょう。責められたり怒られたりすることで傷つき、本人が自信を失ってしまう場合もあり、それが二次障害につながってしまう恐れもあります。

 

●得意なことを生かせる仕事を選ぼう

会社によって求められる能力は変わってきます。本人の得意なことを生かせる仕事や、苦手なことをしないで済むような職場を選ぶようにしましょう。学校選びよりもいっそう本人と相性が良いところを選ぶことが大切になってきます。無理をして挫折してしまうよりは、本人が安心して仕事ができるような職場選びを心掛けましょう。

そのためには事前の準備が非常に大切になってきます。思春期くらいになったら、本人の得意なことや将来の希望などの検討をはじめておきましょう。また、就労支援を行っている専門機関にて相談をしてみるのもいいでしょう。

 

<家庭での子供との関わり方>

●本人の意思を尊重し、自立した生活への努力を見守る

子供が「自分で生活している」という実感を持てるように、家族や保護者の方は一歩引いた姿勢で応援してあげることが大切です。

この年頃になると、進学であれ就職であれ、子供が一人で行動することも多くなります。自立して生活していくことができるように、本人の意思を尊重しながら、見守り、導いていくことが必要です。

 

●対等な相談相手としての接する

家族や保護者の方々は、これまでのように子供を積極的に手伝ったり支援してあげたりする存在から、子供にとって同じ社会人として相談できる相手となれるよう、意識を変えていきましょう。本人の主体性を見守るという役割を意識し、親としてだけではなく、対等な相談相手として接することで、子供の自立を促していくことも大切になります。

 

●問題が起こらないように確認も必要

本人の意思を尊重し、見守ってあげることはとても大切ですが、障害の特性からトラブルを招いてしまう場合もあります。金銭管理や人間関係などで深刻な問題が起きないよう、定期的に子供の様子を確認してあげましょう。

本人の主体性を重んじてあげることと、問題が起こらないよう確認してあげることとのバランスが重要です。このバランス感覚は、子供の状況によって異なるので一概にどうするべきとは当然言えませんが、身近で見守ってあげること、ときには相談に乗ってあげることができていれば、おのずと最適な接し方が見えてくると思います。

 

●子供の進学先や就職先との繋がりを作っておく

進学先や就職先との繋がりを作っておくことも大切です。どうしても本人だけでは判断できない問題がでてくることもあります。場合によっては、本人と学校や職場とのあいだの橋渡しができるよう、子供の進学先や就職先とはつながりを持っておくことが大事です。

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