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2019.9.20

ソーシャルスキルトレーニング (SST)の指導技法-補足モデリング、弁別モデリング、コーチング、プロンプティング

ここまで説明してきた手順に沿ってSSTを進めていくことで、指導者は参加者の行動の変化を促していきます。しかし、効果が不十分だと思われる場合には、さらなる補助的な指導が必要になってきます。

 

障害に伴う困難の程度が人それぞれ異なるように、SSTによる効果も参加者の特性によってさまざまです。支援者は個々の学習状況を観察し、必要に応じて下記に挙げるような指導技法を行って、技能の改善を促進することが重要です。

①補足モデリング(supplementary modeling)
②弁別モデリング(discrimination modeling)
③コーチング(coaching)
④プロンプティング(促し:prompting)

 

●補足モデリング-支援者が個別にロールプレイをもう一度見せる-

モデリングとは、他人が使用する技能を観察することで、その技能を学習することです。モデリングは、セッションの冒頭でグループ全体に対して行われますが、これに対して「補足モデリング」は、課題技能の学習中である個別の参加者に対して行われるものです。

ロールプレイを通じて参加者に望ましい行動の変化が見られなかったとき、その参加者個人に対して、指導者がその人の役をロールプレイで演じて見せます。言葉によって追加の説明を行うのではなく、指導者が見本となるロールプレイを行うことで、再度技能の要点を参加者に掴んでもらうのです。補足モデリングの前には、具体的に注意を向けておいてほしい点を説明しておくとさらに効果的です。

補足モデリングを行った後、その人からロールプレイに対する意見を聞きます。学習するポイントを明確にしてから、すぐにその人自身にもう一度ロールプレイを行ってもらいます。その後で、指導者は正のフィードバックと修正のフィードバックを行います。

 

●弁別モデリング-上手な見本と下手な見本を示して違いを強調する-

「弁別モデリング」とは、二つのモデリングを連続して行い、学習するソーシャルスキルにおける特定の要素を強調して示すことです。弁別モデリングは、特定の要素に対する理解を促す場合に非常に効果的な指導技法です。特定の要素の重要性を強調することで、参加者の技能習得を促進します。

弁別モデリングでは二つのモデリングを連続して行いますが、学習する技能の特定の要素に関して、一方では下手な見本を、他方では上手な見本を見せることで、二つのロールプレイにおける違いを参加者に認識してもらいます。視線や声量、姿勢などの言語的行動ではない要素を学習する際には、弁別モデリングはとりわけ有効的です。

下手な見本は悪い点を大袈裟に示すなど、対比を極端なものにしても構いません。双方の違いが明確になるほど、学習する技能におけるその要素の重要性が強調されるので、参加者にとっては要点を理解しやすくなります。二つのモデリングでは、強調したい要素以外の部分には変化を加えないことが大切です。

 

●コーチング-ロールプレイ中に言葉による援助を行う-

コーチングは、ロールプレイの実践中に、課題のソーシャルスキルを実行できるよう参加者に言葉で促す指導技法のことです。ロールプレイの最中に、課題の技能のステップを参加者が忘れてしまったとき、支援者はその人の耳元でアドバイスを与えます。

コーチングの目的は、学習者が独力での技能の実践が難しい場合に、まずは支援者の援助付きで課題のソーシャルスキルを実行できるようにすることです。コーチングによって課題の技能が実行できるようになったら、その人の状況を見ながら徐々にコーチングによる援助を減らしていき、最終的にはコーチングなしでのロールプレイでも技能を実行できるように支援していきます。

ロールプレイの直前には課題技能の説明やモデリングが行われますが、それだけでは行動が変化しない場合にコーチングは効果的です。あくまでも言葉による説明だけではロールプレイにおける行動が変化しなかった場合にのみコーチングを行うことが大切で、初回のロールプレイからコーチングを行ってしまうと、それに頼りきりになってしまう場合もあります。そうなると評価が正しくできませんので注意が必要です

 

●プロンプティング-ロールプレイ中に非言語的な援助を行う-

プロンプティングは、コーチングと同様にロールプレイ中の参加者に支援を行うことですが、言葉ではなく、合図を送って行動の変化を促すことを指します。視線や声の大きさ、話す速度などの言語随伴的行動や非言語的行動の改善を促す際、プロンプティングは有効です。

プロンプティングを行う場合は、参加者と合図について事前に打ち合わせを行っておかなければなりません。ロールプレイの直前に、支援者は合図の意味や合図を出すタイミングなどを参加者に伝え、きちんと理解してもらうことが大切です。

 

コーチングと同様、プロンプティングの目的も、まずは援助がある状態で技能が実行できるようになることです。ですから、参加者の学習状況に応じて、その後のロールプレイではプロンプティングの回数を徐々に減らしていき、一人でも実行できるようになることを目指します。

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