笑福亭笑瓶さん通夜「東京マガジン」ファミリーも悲痛 小島奈津子は涙「荷物も楽屋の名前もないなんて」

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22日に急性大動脈解離のため66歳で死去した、落語家でタレントの笑福亭笑瓶さん(しょうふくてい・しょうへい、本名渡士洋=とし・ひろし)さんの通夜が26日、東京・築地本願寺でしめやかに営まれた。

 スタジオで、ロケ先で、いつも笑顔を絶やさなかった笑瓶さん。その優しい人柄を示すように、通夜には多くの著名人が参列した。笑瓶さんが長年出演したBS―TBS「噂の!東京マガジン」で共演した、フリーアナウンサー森本毅郎、小島奈津子、お笑いコンビ「Take2」深沢邦之は3人そろって斎場入り。タレント山口良一、清水国明、米国留学のため番組を卒業した風見しんごも続いた。

 TBS系で1989年にスタートした同番組に、笑瓶さんは30年以上にわたり出演した。森本アナは「ひつぎの中の笑瓶はとてもきれいで、今にも起き上がりそうだった」と、永遠の別れが今でも信じられない様子。「32年、毎週会っていたから家族みたい。身内を亡くしたような、身を切られるような思い」と痛切な思いを口にした。小島は「収録を終えて、笑瓶さんの荷物も楽屋の名前もないなんて…」と涙声で悲しみを口にした。

 番組の雰囲気作りに、笑瓶さんが果たした役割は大きかったという。山口は「サッカーで言うと、ゴールを決めて、自分でもパスだせる万能プレーヤーだった」と評し、清水は「いつも収録が終わると2、3時間は楽屋でしゃべっていた。中心にいたのが笑瓶さんだった。すごい助かる存在だった」と感謝を口にした。

 深沢は「番組でうまく行かない時も、“かまへんかまへん”と言っていただいて。笑瓶さんがいなくなり、かまへんと言ってもらえない」と涙を見せたが、「これからよくやったと言ってもらえるようがんばりたい」と決意を口にした。

 風見にとって笑瓶さんは、気遣いの人だった。昨年で番組を卒業したが、「笑瓶さんは最後までロスに行くことを引き留めてくれた」といい、「行った後も、メールで“大丈夫か?”と気遣ってくれた」と感謝していた。

 同番組はこの日、笑瓶さんの追悼特集を放送。笑瓶さんが座っていた席は、あえて空席にした。森本アナは「そこにね、笑瓶の席があるんだよね、まだね」と寂しそうにつぶやいた。山口は「さっきスタジオに入ってきたときに、ついたてとかないのが、なんかもういないんだなと思いが…。なんかもう、まだ分かんない。信じられない感じなんですよね」と声を震わせながら、笑瓶さんの席に目をやり、涙を流した。そんな山口に、清水は「泣くな、お前は!」と声を掛けたが、自身も目頭を押さえる場面があり、突然の別れにショックをぬぐい切れない様子だった。

 関係者によると、笑瓶さんは21日午前に自宅で倒れた。すぐに救急搬送され、大動脈解離と診断された。懸命の治療を受けたものの、状況は好転せず。22日午前に家族に見守られながら、静かに息を引き取った。16日にはレギュラー出演するBS―TBS「噂の!東京マガジン」の収録に参加したばかりだった。

 笑瓶さんは15年に千葉県でゴルフをプレー中、同じ急性大動脈解離を発症。ドクターヘリで病院に運ばれていた。ヘビースモーカーだったが、それ以来たばこをやめ、食生活に気を遣うなど、健康第一の生活を送っていた。

 通夜にはお笑い界からも西川きよし、「爆笑問題」、土田晃之、松村邦洋、松本明子、山田雅人、「NON STYLE」井上裕介、「COWCOW」、「デンジャラス」ノッチらが出席。その他、高島礼子、ラサール石井、彦摩呂、島崎和歌子ら約400人が参列し、笑瓶さんと悲しみの対面を果たした。

葬儀・告別式は27日、同所で営まれる。。。著作権表示について(BGM)
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