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2019.7.20

ライフステージごとの支援のポイント〜思春期(中学校・高校)②〜

<ライフステージで異なる支援のポイント>

自閉症スペクトラム障害がもたらす困難は、子供から大人まで問題の現れ方は様々でも、大きな三つの特徴によって引き起こされるものです。こちらでは、それぞれのライフステージにおいて、自閉症スペクトラム障害と向き合うためのポイントをご紹介していきたいと思います。

本人や保護者を取り巻く環境がどのように変わり、それぞれにどのような選択肢があるのか、親御さんや保護者などの周囲の人たちはどのように関わっていけばいいのかを、ライフステージごとに細かく見ていきましょう。

 

<思春期の「性」に関して-異性とのコミュニケーション->

思春期を迎えれば、徐々に性への関心も強くなってきます。異性に触れてみたい、キスをしたい、手を繋いでみたいという欲求が出てきますが、興味が強くあるとはいえ、自閉症スペクトラム障害を抱えた子供は具体的な性的欲求が遅れて現れてくる場合が多いようです。

自閉症スペクトラム障害を抱えた子供たちはコミュニケーションを苦手とします。このため、メールなどのやりとりでは問題がなくても、実際に会ったら思うように行動できないという場合も多くなりますので、そこから自信を失ってしまう恐れがあります。

 

●「性」に関して②-思い込みに注意し、相手の気持ちを考えるよう促す-

思い込みが強い子供もいますので、「あの子は自分を好きに違いない」と思い込むあまり、異性に対して執拗に干渉してストーカーのような行動をとってしまう場合もあるので注意が必要です。他人との距離感を掴むのも苦手なため、必要以上に接近して相手に不快感を与える場合もあります。こうした状況への対応もSST(社会生活技能訓練)によって学んでいく必要があります。

 

●「性」に関して③-女の子の性被害には要注意-

とりわけ女の子の場合には、性被害に遭う危険があります。いじめなど、他人との関係性のこじれが原因で、男性に対して恐怖心を抱いてしまう子供も少なくありません。

自閉症スペクトラム障害を抱えた子供は言葉の裏を読むことが難しいため、甘い言葉にまんまと騙されて、レイプ被害に遭う恐れがあります。また、合意の上での行為だとしても、相手の言葉に流されて避妊を疎かにしてしまう場合もあります。性知識をきちんと教えてあげ、周囲の方々がきちんと見守ってあげることが大切です。

 

<家庭での子供との関わり方>

●いつでも「子供の味方」だということを伝える

思春期は多感な時期です。コミュニケーションを苦手とする子供たちは、周囲との関係に悩み、傷つき、自信をなくしてしまう場合もあります。そんな状況では家庭の支えがとても重要になります。

辛いことがあっても、信頼できる家族がいることは子供たちの心の支えになります。家庭における安心感が、子供たちの人を信頼する心を育てます。家族や保護者の方々がいつでも子供たちの味方であることをきちんと伝えてあげましょう。

 

●自立して生活できる能力を育む

料理、洗濯、掃除などの一般的な家事を、子供が自分でできるように少しづつ練習させましょう。また、買い物を手伝わせることで、金銭管理について学ぶ機会も作ってあげてください。将来的に自立した生活が送れるよう、ゆっくり地道にできることを増やしてあげることが大切です。

 

●性に関する相談に乗ってあげられる関係性を作っておく

思春期は性に関する興味が湧いてくる年頃です。自閉症スペクトラム障害を抱え、コミュニケーションを苦手とする子供たちは周囲の誤解を生みやすいので、子供が抱える疑問や悩みを家庭でオープンに相談できる関係を作っておきましょう。適切な知識を教えてあげることで、性に関するトラブルを未然に防ぐことができます。

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