放課後等デイサービスを開業する際に知っておきたいこと | ソーシャルスキルトレーニングVR

2020.11.10

放課後等デイサービスは高い収益が期待でき、これから開業するのにおすすめです。ただし、開業前に知っておくべきこともいくつかあります。放課後デイ開業のメリット・デメリットを押さえつつ、必要な資格や資金、そのほか設備や人員の基準や開業までのスケジュール等についてお伝えしましょう。
まずは、放課後等デイサービスを開業するメリットとデメリットについて、基本的なことを押さえておきましょう。 放課後等デイサービス開業のメリットは、少ない初期投資で始められることです。比較的安く開業できる高齢者向けデイサービスと比べても、少ない費用で始められます。また、利用料の大部分が公費負担ですので利用者にとっても利用しやすく、事業所にとっても売掛金が回収できないなどのリスクが少ないこともメリットに挙げられます。 デメリットとしては、放課後等デイサービス開設までの準備に手間がかかることでしょう。まず開設する場所を確保しなければならなく、開設に必要な書類の数は膨大です。開設後は採算が取れなくなるリスクもあります。高い需要に供給が追いついていない状況ではありますが、場所の選定を誤っては集客が難しくなり、集客できなければ採算が取れず、事業継続が困難になることも考えられます。デメリットを解消するためにも、準備期間をしっかり取って、放課後デイの制度についてよく調べ、細かい部分までしっかり理解することから始めましょう。 児童発達支援管理責任者、事業所管理者、児童指導員など、スタッフを配置する必要があります。
放課後等デイサービスでは、各職種において仕事内容や必要な資格が異なります。

職種名 仕事内容 資格要件
児童発達支援管理責任者 ・子ども達の目標や支援方針を決める「個別支援計画」の作成・保護者へのアセスメント ・相談支援業務5年以上従事・直接支援業務10年以上従事・該当資格保有+直接支援業務5年以上従事・該当国家資格保有(5年以上従事)+支援業務3年以上従事

上記に加え、「相談支援従事者初心者研修」と「児童発達支援管理者研修」を受講する必要があります。その他、資格は必要ないものの、一部実務経験が必要とされる職種もあります。

職種名 仕事内容 資格要件
児童指導員、保育士 ・子ども達への療育、問題解決支援 ・児童指導員の任用資格または保育士資格・障害福祉サービス2年以上従事
指導員 ・児童指導員のサポート、送迎や事務作業など ・資格、経験の必要なし
管理者 ・事業所運営、管理など ・資格、経験の必要なし

事業所によって異なるため一概に言い切ることはできませんが、放課後デイの開業資金は800万円~1,500万円程度となります。また、開業後、収益が出るまでに数か月かかることもありますので、その期間の運転資金も合わせて用意する必要があります。 放課後デイの施設には3種類あります。 小学生から高校生まで受けいれることのできる施設ですが、各施設の特色は事業所の方針によって変わります。 保育園や幼稚園への就園を目指すものから、小学校就学を目指すものなど様々です。 放課後デイと児童発達支援を組み合わせた施設です。 放課後デイを開業するために必要な法人基準は、以下の通りです。

法人形態 法人格
営利法人 株式会社、合同会社、合資会社、有限会社
非営利法人 一般社団法人、社会福祉法人、医療法人、特定非営利活動法人(NPO法人)、等

平成29年度の社会福祉施設等調査によると、放課後等デイサービスの事業所のうち、営利法人は55.6%、特定非営利活動法人は18.9%になります。
定員10名の放課後デイの場合、必要な人員は以下の通りです。管理者と児童発達支援管理責任者が必要です(この2つは兼任できます)。スタッフは、児童指導員か保育士資格を持つ人が2名以上で、うち1名以上は常勤である必要があります。 設備の基準は、事務室、相談室、手洗い場、トイレ、それに広さ30㎡以上(一人あたり、2.47㎡)の指導訓練室があることです。以上の基準を最低限満たすことができれば申請は通りますが、実際は人員にもっと余裕がある方がよいでしょう。 

参照元はコチラ: https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf08/documents/youken01.pdf

都道府県や市町村など自治体によって多少の違いはありますが、膨大な放課後デイの申請書類・法定書類の中から、ごく一部のみ紹介します。 申請書、印鑑証明書、定款、履歴事項証明書、物件の契約書や登記簿謄本、建物の平面図、そのほか、管理者と児発管の経歴書やスタッフを含む資格証などが必要です。 また、設備や備品の一覧表、居室面積等の一覧表、運営規程、財産目録、役員名簿などなど、まだまだあります。事業計画書や収支予算書も必要ですし、障害児通所支援事業の開始届、給付費算定のための体制についての届出書や一覧表なども必要です。
月始めに開業を目指すケースで、開業までのだいたいのスケジュールの流れを確認します。 開業準備は4か月以上前から始めましょう。3か月前までに官公庁事前協議を行います。2か月前には指定申請を受けられるようにしておくべきです。1か月前に現地確認を終えます。 上述のように、4か月あれば開業できるように見えますが、実際には物件のリサーチや資金調達などにも時間がかかることを考慮し、なるべく6か月前までには準備を開始した方がよいでしょう。

9.ポイント(集客、人材確保)

放課後デイの集客や人材確保には、他の施設とは異なる、独自の強みとなるコンセプトやプログラムが必要になります。もちろん、利用者第一で安全と品質管理も徹底しなければなりません。良いサービスを提供することができれば良い口コミが増え、自ずと人は集まります。

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