2019.11.28
株式会社ジョリーグッドと三重県(三重県知事:鈴木英敬)は、発達障害者へのVRトレーニングの効果検証を目的として、ジョリーグッドが提供する発達障害支援VRプログラム「emou」(エモウ)による検証を開始します。公立の特別支援学校でVRを活用した検証が行われるのは、全国の自治体で初の取り組みとなります。
<検証内容>
発達障害のある方は、はじめてのことが苦手な場合が多く、失敗を繰り返すことで自己肯定感が低くなり、社会への参加が限定的でした。本検証は、三重県立子ども心身発達医療センターに併設し、特別な支援を必要としている子どもたちの多角的な支援を、医療及び福祉機関と連携した教育環境の中で提供している県立かがやき特別支援学校あすなろ分校にて、「emou」によるVRを活用した授業を実施します。VRで当事者や他者の目線で社会生活を疑似体験することで、事実を適切に捉える力や、他者の表情や言動から心情を推察する力、自身の考えを共有する力などの変化を評価。増え続ける発達障害の方の新たなトレーニングとしてVRの有効性を検証します。
11月28日(木)記者報告会の様子
■VRで社会生活を予習する
「emou」は、学校生活や職場などの様々な場面の予習を、VRのリアルな仮想空間内で何度でも体験トレーニングすることが可能な発達障害支援プログラムです。「emou」には、社会生活の様々な場面をリアルに疑似体験ができる専門医監修のVRコンテンツが80以上あり、すでに全国の民間の発達障害支援機関(福祉施設、医療機関)などに導入されています。 利用者はVRゴーグルを装着するだけで、これまでのワークシートやロールプレイでは再現が難しかった、学校生活におけるクラスメイトや先生との様々な場面を、まるで実際の空間で体験しているかのように、繰り返しトレーニングすることができます。また、トレーニング中の視点解析では利用者の理解度をスコア化することや、選択肢によって展開の変わるストーリーは、他者視点の理解や、事象を適切に理解する力を育て、学ぶ楽しさを実感させることができます。