【発達障害支援】 オープン/クローズ就労とは?メリット・デメリットまで詳しく解説 | ソーシャルスキルトレーニングVR

2021.02.22

e382b3e383b3e38386e383b3e38384e3839ee383bce382b1-e5b0b1e881b7-6953385 発達障害支援や就労支援では「オープン就労」「クローズ就労」があります。「言葉の意味は何となくわかっていても、はっきりと説明するが難しい」「メリットやデメリットについてはよくわからない」という方のために、今回はオープン就労とクローズ就労のメリット・デメリットについて解説します。
オープン就労とは、自分の障害を相手先企業へ開示して就職活動を行うことを指します。オープン就労によるメリットとデメリットについて、それぞれ以下に詳しく見ていきましょう。 オープン就労で得られる大きなメリットとしては、企業側に障害に対する配慮をしてもらいやすい点が挙げられます。 採用する時点で障害についての理解を得られているため、配属先や業務内容などでミスマッチが起こりにくく、シフトなどの勤務形態にも配慮が期待できます。企業側も採用者が辞めてしまったり、働きにくいと感じたりしない方法を提案しやすくなるため、双方にとってよい状態で就労することが可能となります。 オープン就労のデメリットとしては、開示した障害についての理解がある企業へ就労先が限定されてしまう場合があることが挙げられます。そのため、障害の種類や程度、居住する地域によっては就労先が少なく、就職活動が難航してしまうケースもあるかもしれません。オープン就労にしたことで給与面での条件が低くなってしまうこともあります。また、原則として障害者枠への応募となるため、オープン就労では障害者手帳が必要です。 オープン就労には、就労先の配慮が得やすく、事業所との連携や配属先、シフトの時間帯に配慮してもらえるといったメリットがある一方で、就労先が限定されてしまう、条件面で不利となる可能性があるといったデメリットがあるといえます。 障害を開示して就労するオープン就労に対して、クローズ就労では障害について開示をせずに就職活動をすることを指します。クローズ就労のメリットとデメリットは以下の通りです。 障害について就労先へ開示せず、一般枠として応募するため、応募先企業の数や業種の選択肢が広がります。障害者枠では募集されていないような職種へのチャレンジも可能となるほか、求人の少ないエリアでも就労がしやすくなるでしょう。給与面での条件も障害者枠に比べると高い傾向にあります。 自身の障害を明かさずに就労することとなるため、原則として服薬や体調などに企業からの配慮は期待できなくなります。本人も障害を隠して就労するため、「いつバレるか」と悩んだり、無理をして就労を続けた結果、体調を崩して辞めることとなったりするケースもあります。 クローズ就労は求人・採用の間口が広がり、業種によっては好条件での就労が可能となる反面、障害に対する配慮が得られないため無理をしたり、「障害がバレたらどうしよう」と不安に感じて職場への定着率が低くなったり、というデメリットもあるのです。 オープン就労とクローズ就労のどちらがよいかを一概にいうことはできず、本人の障害の程度や希望、居住地や求人の数など、ケースバイケースで選んでいくこととなります。 支援者側からとしては「長く働けるかどうか」という視点で就労先を探してみるようにアドバイスする方法もあります。クローズ就労で希望の職に就いたとしても、無理が続けば結局仕事を辞めなければならず、オープン就労であってもステップアップが望めなかったり、環境がよくても業務に苦痛を感じたりする場合は定着率が低くなります。 何を優先すれば長く働けそうか、という視点で就職活動を行うことにより、自分に合った職場を見つけたり、ミスマッチを減らしたりすることができるでしょう。 発達障害支援で就労支援を行う際、オープン就労とクローズ就労のどちらを選ぶかという問題があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。オープン就労では働きやすい反面賃金が低かったり、求人自体が少なかったりする可能性があり、クローズ就労では給与面の条件がよく、求人の選択肢も広がる反面、企業側から障害に対する配慮が得られず、就労者の負担が大きくなる可能性もあります。 オープン就労とクローズ就労のどちらが向いているかをアドバイスする際には「長く働けるかどうか」を基準に考え、就労後の連携やサポート体制も含めて、双方が納得したうえで就労先を選べるようにするとよいかもしれません。

厚労省補助対象にもなった注目のVRSSTで仕事体験

Copied title and URL